長野県国体成年男子のチーム活動を経験して

長野県国体成年男子にて 原田 将史

私は2002年から9年間長野県国体成年男子チームの選手としてプレーし、その後2011年からはスタッフとして、2015年からは監督として、20年以上長野県の代表チームに関わらせていただいております。

長野県国体成年男子チームには、体が大きい、身体能力が高い、1on1が強い、シュートがうまいなど、素晴らしいポテンシャルを持った選手がたくさんいます。2018年の福井国体では、B3や実業団選手で構成される他県を押しのけ、アマチュア選手の寄せ集めチームである長野県が、全国第3位という過去最高の結果を残すことができました(第3位は40年振りとなる長野県史上最高タイ成績)。

チーム長野「福井しあわせ元気国体」第3位入賞!

そんなハイレベルな選手たちが集う成年チームではありますが、長年チーム活動を経験する中で、

  • もっとボールハンドリングが良ければ
  • もっとドライブからの状況判断を含めたフィニッシュスキルがあれば
  • もっとチームオフェンスの中で1on1の強さを発揮できあれば

より良いパフォーマンスが発揮できる、もう1段階上のレベルでプレーできるのでは、という惜しい選手を何人も見てきました。

ボールハンドリングやステップワークといったファンダメンタルや、瞬間的な状況判断におけるプレーなどは、大人になってからはなかなか改善が難しいです。そういった選手たちを目にするたびに、育成年代の時にどんな練習をしておけば良かったのだろう、もし育成年代からそれらの改善に効果的な練習を積んでいたら、いったいどんなすごい選手になっていたんだろうと、想いを巡らせるようになりました。

中学時代にもっとバスケットボールを学びたかった

私事ですが、自分の中学時代を振り返ると、1年生の時は素晴らしいバスケ部の顧問の先生に指導していただけたのですが、2年時に顧問の先生が、スケートが本職の専門外の先生に代わりました。それ以降、練習メニューは自分たちで考えるようになりましたが、当然素人でしたのでどんな練習をすれば良いのか分かりません。現代のようにインターネットで簡単に検索というわけにはいかず、なんとか体育研究室で見つけたバスケットボールの授業用ビデオ?を部員みんなで視聴覚室で鑑賞し、見よう見まねで練習していました。

しかし、見よう見まねではメニューの目的・本質を理解できていないので、ただ”やっているだけ”の練習となります。結局、それは長くは続かず、練習内容は古典的な根性論の体力作り、単純な1on1の練習、単調なシュート練習に落ち着いていったように記憶しています。自ら考えて行動する、という素晴らしい経験を積むことはできましたが、バスケットボールのスキル、専門的な知識については、満足に学ぶ機会を得られないまま卒業となりました。

もっと中学時代にボールハンドリングの練習をしておけば良かった、これは自分自身に対する大きな後悔です(←ガードのくせにドリブルが苦手^^;)。

育成年代へのアプローチで「成り得る最高の自分」になる

育成年代へアプローチすることで、選手がその持てる才能で将来到達できる最高レベルの場所へ導く。選手の「成り得る最高の自分」になるためのサポートをしたい。

「あの時こんなコーチがいてくれたら良かったのに」
「あの時こんな練習環境があったら良かったのに」
「あの時こんなことに気を付けてトレーニングすれば良かったのに」

を全部実現したい。

長野県国体成年男子の長年の経験、自分の中学時代の後悔を胸に、限られた環境の中で一緒に活動してくれる選手と共に心からバスケットボールを楽しみ、選手ひとりひとりの心身の成長を促すバスケットボールクラブを目指します。

バスケで関わる人を笑顔に、長野を元気に

成年カテゴリーのコーチ経験しかない自分にとって、育成年代のコーチングは新しいチャレンジとなります。これまでの自分の知識と経験を総動員することはもちろん、足りない部分はこれから貪欲に学び続ける所存です。

まだまだ未熟者の自分ですが、バスケを通じて自分と関わる人を笑顔にできるよう、精一杯頑張ります。当クラブの活動が長野県バスケットボール界の熱を盛り上げ、レベルアップに寄与できればこんなにうれしいことはありません。

ミニバス、中学生、高校生、社会人クラブ・・・カテゴリーを問わず、他チームの皆さまと積極的に交流させて頂ければ幸いです。練習試合、交流戦、カップ戦のお誘いなど、ぜひとも当クラブにお声掛けをお願いいたしますm(_ _)m